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子どものことは子どもに聞くのが一番

暑いし、湿度は高いし、身体が重くなっています。
先日伺った高山市の川が豪雨で氾濫している姿をニュースで見ると、自然界は一瞬にして様変わりすることに恐ろしさを感じますし、謙虚に居させてもらう気にもなります。
21日には子どもみらいフェスティバルが横浜市青葉区の公会堂でありました。私の話とケロポンズのステージ。いろんな方々にいらしていただきましたが、まるで同窓会のように卒業生や親たちが来てくれていました。「何歳になった?」「え〜もう36歳よ!」なんて会話が飛び交います。

親たちはさほど変化はしていないのですが、子どもたちはわかったり、わからなかったり。ドイツに行ってあちらで結婚した子が赤ちゃんを抱いて来ていました。その姉や母も一緒に。子どもだった卒業生はそれぞれ社会に出て行っています。「泣き虫だったのにね」「当時から理屈っぽかったわよね」「ずっとダンスが好きなままなのね」長いことやってきたご褒美をたくさんいただいたうれしい日でした。

 

24日、雲はありますが暑い日、4,5歳児の保育に行きました。
部屋の中はクーラーがついていません。キッチンでは今日のお昼ご飯を4人のおとなたちが汗かきかき料理に精を出しています。子どもたちはそれぞれに夢中であそんでいて「あつい」という声もだらだらしている姿もありません。ビックリ仰天です。確かに今日は雲があって、風も入ってはくる・・・・けど、クーラーを入れない保育室であそんでいる園はほぼないでしょう

11時過ぎになっていつものようにミーティングが始まりました。保育者が持ち出した話題は「お金」です。5歳くらいはお金が大好きです。お金があれば何かが買えると思っています。けど、お金がどこから来ているのかはよくわからない。よくわからない偉大な力を持っているのがお金なんです。だから自動販売機周辺は必ずチェックする子がいます。めざといのでよく拾います。話題は拾ったお金をどうするかに流れていきました。「こうばんにとどける」という正当派が圧倒的。それをもらっちゃうと泥棒になるのです

「泥棒ってどういう人?」という保育者の質問に具体的像の絵ができました。なんとテレビで報道される闇バイトの覆面の人でした。いまや風呂敷を背負ったなんてのは出てこないのだけれど、視覚的な像をもつんですね。
ワーワーと話が盛り上がっているので、言いたいのに口を挟めなかった子が泣いてすねてしまいました。こうなると「言いたかったのね」「聞くよ」なんて心に添った声かけなんて役に立ちません。すねて床に横になってしまいました。
100円を拾った子が交番(近くにある警察)に行くことになりました。前拾ったお金を使っちゃったから捕まるとイヤだから行かないという子や、なんか怖いからイヤという子はやめて、行きたい人だけでお昼ご飯の後に行くことになりました。
さあ、お昼ご飯です。机を並べて準備万端。しかし、すねている子はすねたまま床に寝そべっています。そこで、子どもたちに聞いてみました。

「こうなっちゃったときは、誘った方がいいのかしら? ほっといた方がいいのかしら?」って。

圧倒的に「ほっといたほうがいい!」という声でした。で、ほっときました。やがて、視線はみんなのご飯へ。デザートはアイスです。保育者のちょっとした声かけで、立ち上がり席に着きバクバク食べ「おかわり!」でした。子どものことは子どもに聞くのが一番です。 (6月26日 記)