配信期間 8月8日(月)~9月4日(日)

りんごの木夏季セミナーは、配信終了いたしました。
今年も沢山の方のご参加ありがとうございました。
来年のセミナーもお楽しみに!



【セミナーブックお申込み方法】
下記の項目をご記入の上、りんごの木のアドレスにメールをお送りください。
①ご希望の冊数      
②お送りする方のお名前
③お送りするご住所    

りんごの木メールアドレス⇒ E-mail : ringo@lares.dti.ne.jp
お問い合わせ
TEL 045-941-0683 (14:00~17:00)土日はメールでお問い合わせ下さい
お問い合わせアドレス E-mail : ringoseminar@gmail.com

第1部  『環境から学ぶ子どもたち。どんな環境がいいのでしょう?』
講師 : 汐見稔幸さん  

「人間は自ら育とうとする唯一の動物」と、汐見さんはおっしゃっています。  “自己肯定感”“主体性”と、子ども自身が自ら学ぶことを援助する保育・教育の方向に、ここ数年、少しずつではありますが進んでいると感じます。
 しかし、そうなると子どもが置かれている環境によって、子どもの育ちが 大きく変わっていくということになりませんか? 
 国、時代、自然、地域、住い、集団の規模、あらゆる環境を子どもは選べません。
 そこで、環境の違いと子どもの育ちの関係性を認識したいと考えました。
 保育、教育現場も多様化しています。ベストな環境の中でこそ、ベストな子どもに育つ? そのベストの考え方も人それぞれです。
 私たちが置かれている環境の中で、子どもの育ちの核心に触れる援助(教育)のキーポイントはなんなのでしょう?

汐見稔幸 しおみ としゆき
1947年 大阪府生まれ。東京大学名誉教授、白梅学園大学名誉学長。専門は教育人間学・保育学・育児学。日本保育学会理事(前会長)、全国保育者養成協議会会長、社会保障審議会児童部会保育専門委員会委員長。 長年にわたり、保育現場にフィールドを置いて研究を重ね、現在は21世紀型の教育・保育を構想中。 保育についての自由な経験交流と学びの場である臨床育児・保育研究会を主催。同会発行の保育者による本音の交流雑誌『エデュカーレ』の責任編集者。

第2部  『子どもが主役の保育、実現していますか?』
        — 困った!わかんない!のご質問にお答えして —
講師 : 大豆生田啓友さん

 2020年『どうにもわかりにくい主体的保育』
 2021年『子どもの主体性 おとなの主体性』
 夏季セミナーでは二年にわたって主体性についてお話いただいてきました。
 子どももおとなも、少し自分らしくなってきましたか?
  保育を変えるのは大変なことです。特に一斉の指導型保育をしてきた園では、どこをどうしたら子ども主体になるのか、おとな主体になるのか……戸惑い、問いかけながらの日々を過ごしている方々もいらっしゃるでしょう。
 そこで、今回は具体的な現場からのご質問を頂戴して、大豆生田さんに解決の糸口をアドバイスいただこうと思います。
 現場からのご質問にお答えいただくことで、現場の人にわかりやすく理解されていくと思います。どしどし質問をお寄せ下さい。


大豆生田啓友 おおまめうだ ひろとも
1965年 栃木県生まれ。玉川大学教授。青山学院大学大学院を終了後、幼稚園教諭等を経て現職。専門は乳幼児教育学・保育学・子育て支援。日本保育学会・こども環境学 会理事。厚生労働省の保育所等における保育の質の確保・向上に関する検討会の座長代理(座長は汐見稔幸氏)を務め、今後の保育の質向上に向けた取り組みを行う。 子ども・親・養成校の学生・保育者・支援者、それぞれの主体性を活かしあう現場の実現を目指して各地で講演、ワークショップを行っている。


第3部 『地球に生きているということ』
対談 : 中村桂子さん&小西貴士さん

 近年、私たち人間は地球上に住みながら土を避けて、潔癖なカプセルの中で暮らしているようにさえ思います。
 便利、清潔、効率、経済力を追究し、自然環境やコロナウイルスの問題を抱えて、おたおたしている状態といえます。その環境や考え方が、本来の子どもの育ちさえ危うくさせていると言っても過言ではありません。
 地球が、そして、そこに生きるすべての生き物が、持続可能な社会をどう手に入れたらいいのか、地球から学ぶ人間の生き方を、このお二人の対談を通して考えていきたいと思います。

中村桂子 なかむら けいこ
1936年 東京都生まれ。理学博士。東京大学理学部化学科卒。同大学院生物化学 修了。三菱化成生命科学研究所人間・自然研究部長、早稲田大学人間科学部教授、 大阪大学連携大学院教授などを歴任。JT生命誌研究館名誉館長。93年自ら提唱した生命誌研究館を高槻市に創設し副館長に。2002年に館長、2020年より現職。生命の普遍性と多様性を総合的に捉える生命誌が専攻分野。「人間は生 きものであり、自然の一部」という視点から生命科学を紡ぎ続ける。

小西貴士 こにし たかし
京都府生まれ。森の案内人・写真家・大妻女子大学・聖心女子大学・山梨大学非常勤講師。2000年に山梨県清里にある(公財)キープ協会に入職。以来、「キープ森のようちえんプロジェクト」に取り組み、環境教育やESDの実践に
取り組むとともに、森や野原で育つ子どもたちの撮影を始める。2015年フリーランスに 。現在、八ヶ岳南麓に汐見稔幸氏らと共に、持続可能な社会と教育・保育を結ぶエコカレッジ「ぐうたら村」を主宰。


第4部 『歌は だれでも つくれるの?』
講師 : 新沢としひこさん

 幼いときはおしゃべりがうたになったりしています。でも保育の現場では、季節の歌や行事の歌を教えることが多くあります。 既成の歌が貧しいかというとそんなことはありません。教えてもらった歌にも心を込められるし、一生大切になっていく作品もたくさんあります。
 同時にもう一方で歌をつくって表現する世界もあります。絵画や制作などは自由表現が尊重されるようになりましたが、歌づくりに関しては閉ざされている気がしませんか? 新沢さんのようにオリジナルをつくり続けるのは、小さい頃から自分の気持ちを歌にのせるという習慣があったのでしょうか?
 歌をつくるという環境があってもいい気がしますが、ハードルが高い? だれでもつくろうと思えばできることなのでしょうか?
そんなコツをお聞きして、歌の世界を広げられたらと思います。

新沢としひこ しんざわ としひこ
1963年 東京都生まれ。シンガーソングライター。元保育者。神戸親和女子大学・中部学院大学客員教授。こどものうた研究所所長。「世界中のこどもたちが」「にじ」「ハ ッピーチルドレン」の作詞をはじめ、子どももおとなも一緒にうたえる、シンプルで普遍 的な歌を多数作り出している。ソロコンサートやジョイントコンサート、保育講習会で全国を回るかたわら、CD制作や児童文学・絵本のテキストを執筆するなど、マルチに才 能を発揮している。二十代の頃、りんごの木で柴田愛子と一緒に保育をしていた。
第5部 『ちょっと聞いて あいこさん!』
     — よろず質問お引き受けコーナー —
講師 : 柴田愛子

 今年も現場のみなさんの声をお聞きしたいです。
 これって、子どものためなの?
 これって、私が変ですか?
 子どもってどうしてこうなんですか?
 日々、自分を問われているのが保育ですね。ということは、自分を育ててくれている保育とも言えます。せっかくいい仕事なんですもの、楽しみながら育っていきましょうよ。
 シンプルな答えしかできませんが、みなさんの元気の元になればと思っています。

柴田愛子 しばた あいこ
1948年 東京都生まれ。保育者。りんごの木代表。幼稚園教諭や自主保育グルー プの保育者、保育雑誌の編集などを経て、1982年「子どもの心に添う」を基本姿勢 とした「りんごの木」を発足。子どものドラマを描いた絵本『けんかのきもち』(伊藤秀男/絵)が、2001年日本絵本大賞を受賞。保育のかたわら、講演・執筆・絵本作りと 様々な子どもの分野で活動中。テレビ・ラジオなどのメディアにも出演。子どもたちが 生み出すさまざまなドラマをおとなに伝えながら、子どもとおとなの気持ちのいい関係づくりをめざしている。